シリコンバレーでは様々な企業が自動運転車のテストを行っており、街中で試験走行中の車両を見かける。シリコンバレーは自動運転のソフトウエア技術開発で中心地となっており、何ら不思議なことではない。

 カリフォルニア州陸運局(Department of Motor Vehicle、DMV)によると、現在州内で自動運転車の実験の許可を受けているのは56の企業や団体である。自動車メーカーとテクノロジー企業が中心だ。

 自動車メーカーはダイムラーやBMW、フォルクスワーゲングループといったドイツ勢、トヨタ自動車や日産自動車、SUBARUといった日本勢、GM(General Motors)やフォード、テスラといった米国勢が挙げられる。

 一方、テクノロジー企業はアルファベット傘下のウェイモ(Waymo)をはじめ、チップメーカーのインテルやクアルコム、NVIDIA、ライドシェアアプリのリフト(Lyft)やディディ(Didi)、検索大手の百度(Baidu)などが名を連ねる。そして、アップルの名前も含まれている。

徐行中に後ろから追突される

 カリフォルニア州陸運局は自動運転車の実験を許可した企業だけでなく、事故についてもレポートに掲載している。これによると、自動運転車における初めての事故は、2014年10月のDelphi Automotive Systemsの車両だった。同社の実験車両のAudi SQ5(SUV型)が渋滞で停止していたところにホンダのシビックが追突した。

 2015年に入ると、グーグルの車両による事故の報告が増えた。もっとも、これらの事故の記録は、必ずしも全てが自動運転中に発生したものとは限らない。つまり、自動運転とは関係ない、単なる交通事故の可能性もある。

 自動運転車の事故で注意しなければならないのは、自動運転中の事故だったのか、責任はどこにあったのか、ということだ。事故が発生したからと言って、単純に自動運転車が悪いとは結論付けられない。

 2018年8月24日にはアップルも自動運転車の事故を起こした。カリフォルニア州陸運局のレポートを見る限り、アップルの事故は初めて。同社の実験車両のレクサス RX450hがサニーベール市のキファー・ロードからローレンス・エクスプレスウェイに合流する地点で発生した。

 幹線道路のローレンス・エクスプレスウェイに合流する際、時速1マイル(1.6km)以下で徐行していたところ、時速15マイル(24km)で後ろから来た日産リーフが追突する事故だった。けが人はなかった。

 アップルの実験車両は自動運転モードによる走行中であり、追突したリーフは人が運転していた。報告書の状況から考えると、リーフの前方不注意だったように思われる。

 筆者も同じ場所を走行したことがある。交通量の多いローレンス・エクスプレスウェイでは自動車が次々に流れるため、合流のタイミングを計りにくい。おそらく自動運転車はそのタイミングを待っていたところ、後ろから追突されたのではないか。