米アップルは2018年8月2日(米国時間)、米国企業として初めて時価総額1兆ドルを突破した。ティム・クックCEO(最高経営責任者)は従業員向けのメールで、大台達成を祝福しつつも謙虚に受け止め、未来思考を続けることを呼びかけた。

 米Market Watchは「ティム・クックがスティーブ・ジョブズでなかったことがアップルの時価総額を1兆ドルに押し上げた」と評した。一方、Bloombergは、米国のテクノロジー企業「FAANG(Facebook、Amazon、Apple、Netflix、Google)」の中でアップルが他社と同様に評価されていれば、時価総額は1兆ドルどころか2兆ドルに達していたと指摘した。つまり、アップル株は依然として過小評価の域にあるとの見方だ。

依然としてiPhoneが好業績をけん引

 アップルが7月31日(米国時間)に発表した2018年4~6月期決算は売上高が前年同期比17.3%増の532億6500万ドルだった。内訳は米国で同20.4%増、中国で同19.3%増と、2大市場で大きな伸びを記録した影響が大きい。

 好業績をけん引したのはiPhoneだ。販売台数こそ同0.7%増の4130万台と前年同期並みで終わったが、売上高は20.4%増の299億600万ドルを記録した。2017年モデルのiPhone Xだけでなく、iPhone 8シリーズも好調だったため、平均販売価格は前年同期の605.6ドルから724.1ドルに上昇。ほぼ同じ台数でも売上高を大幅に伸ばした。

 もっとも、アップルに関しては、デバイスの販売台数が主な指標となっている点が過小評価を招いているとも言われる。同社はインストールベースのアクティブ端末数が2018年1月時点で13億台を突破したとしており、これらデバイスに対するサービスの売り上げに指標を移しつつある。

成長の期待が大きいサービス部門

 アップルは今回の決算発表でサブスクライバー(定期購読者)が3億人に達したことを明らかにした。Apple Musicは試用中を含めて5000万人に達し、iCloudの追加ストレージの売上高も同50%増加したという。サービス部門の売上高は同31.4%増の95億4800万ドルで、全体の17.9%を占めるまで拡大した。

 サービス部門はまだ伸びしろがあり、アップルが次なる照準に定めるのは「コードカッティング」の需要。つまり、ケーブルテレビからストリーミングサービスへの乗り換えである。アプリの単価が比較的高いMac向けでApp Storeのてこ入れを図るほか、iPadとMacのアプリ共通化によるサブスクリプションの拡大も狙っている。