米アップルは2018年2月9日、スマートスピーカー「HomePod」を発売した。2017年6月の世界開発者会議「WWDC 2017」で初めて発表し、2017年12月の発売とアナウンスしていたが、延期されていたものだ。早速、筆者は当日にApple StoreでHomePodを購入し、試してみた。

 HomePodのアピールポイントはオーディオ品質だ。大きな低音用ウーハーと7つの高音用ツイーターには独立したアンプが備わり、6つ搭載のマイクは声を拾うだけでなく、音場を自動的に作り出す調整を行う。

アップルが米国で2月9日に発売した「HomePod」。早速購入して使ってみた(筆者撮影、以下同じ)
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 頭脳を司るのは、iPhone 6で採用した64ビットのA8プロセッサ。スマートスピーカーにはぜいたくな1Gバイトのメモリーと16Gバイトの記憶容量が備わっている。

 HomePodは、見た目以上にずしりと重たい。据え置き型のデバイスであることから、大きな問題ではないだろう。むしろ重いことはスピーカーとしてプラスに働くとみるのが一般的だ。

とにかく反応が良く速い

 スマートスピーカー市場では米アマゾン・ドット・コムと米グーグルが台頭。2017年末の商戦では50ドルの廉価版が30ドル程度に割り引きされ、とにかく市場にばらまくマーケティング戦略が顕著だった。

 それぞれの音声アシスタントである「Amazon Alexa」や「Googleアシスタント」を搭載したサードパーティのスピーカーも登場し、市場の多様性も拡大している。

 アップルはこうした年末商戦をスキップし、スマートスピーカー競争と距離を置いた。ホリデーシーズンの商戦を逃したことは、同社にとって少なからず影響があったはずだ。しかし、HomePodを実際に使うと、スマートスピーカーとしてのアプローチではないことを承知のうえで、競合製品より優れている点を見出すことができる。それは速度だ。

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 まず、HomePodのマイクは「Amazon Echo」や「Google Home」に比べ、きちんと聞き取ってくれる印象だ。音楽をかけていても、部屋の隅から普段と同じ大きさのしゃべり声で話しかければちゃんと命令を聞いてくれる。この部分は、実際に筆者がGoogle Homeに感じていたストレスを解消してくれた。

 そのうえで、Siriに対してホームオートメーションの指示を出した際の反応は、Google HomeやAmazon Echoで同じことをしたときよりも圧倒的に速い。

 例えばフィリップスのスマート電球「Hue」の制御をHomePodに命じると、競合製品よりも1秒早く反応し、Siriは誇らしげに「Done!」「Abracadabra!」と返してくる。

 HomeKitの実装なのか、A8プロセッサのおかげなのか、その双方に起因しているのかは分からない。だが、スマートホームをコントロールするうえで、現段階で最もストレスのないスマートスピーカーを選ぶなら、HomePodと言える。

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