日経 xTECH分解班の手によってすっかりバラバラになった米アップル(Apple)のAIスピーカー(スマートスピーカー)「HomePod」(前回の記事)。巷では「高額で販売不調」といった調査や「日本では発売されない可能性も」といった憶測も飛び交っているようだ。確かに349米ドル(税別、約3万7900円)はAIスピーカーとしては頭抜けて高額だが、その中身からはかなりコストをかけた様子が見て取れた。では、「高額AIスピーカー」の基板に実装された電子部品はどうなのか。天面の操作パネル側から順に見ていこう。

LED/タッチパネルセンサー基板の上側(以下、撮影:加藤 康)
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 操作パネルの下の導光板やスペーサーの下にまずあるのは、LED/タッチパネルセンサー基板だ。基板上側には天面中央を光らせる19個のLEDが搭載され、基板自体がタッチセンサーとなっている。照度センサーらしき部品があったが、分解時に接着テープをはがす際に一緒に外れてしまった。

LED/タッチパネルセンサー基板の下側。中央のLED実装基板の回路部分と両側のそのほかの回路部分は、それぞれ金属ケースで覆われていたが、写真では取り除いている
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 基板下面をよく見ると、基板は2枚構成になっていた。中央の19個のLEDは小型の別基板に実装されていた。天面に浮かび上がる音量操作用の「+」と「-」表示は、サイド型LEDを3個ずつと導光板、反射材を使うことで光らせている。

 小型基板に搭載されたLEDドライバーは米テキサスインスツルメンツ(Texas Instruments)の12チャネル RGB LEDドライバー「TLC5971」である。12チャネル×5個なので、60チャネル分ということになる。中央のRGB LED19個で、19×3(RGB)で57チャネル分になる。サイド型LEDは3チャネルで一括制御しているとみられる。

 電源ラインで4Aの電流を供給するDC-DCコンバーターは、テキサスインスツルメンツの降圧型DC-DCコンバーター「TPS62135」(3~7V)である。

 反対側にある大きめの半導体部品は米サイプレスセミコンダクター(Cypress Semiconductor)の「PSoC 4」4200ファミリーの「CY8C4245LQI-483」だ。アナログ・デジタル混在のいわゆる「フィールドプログラマブルなミックストシグナルIC」で、「Arm Cortex-M0」ベースのCPUを内蔵する。CY8C4245LQI-483は静電容量タッチセンシング機能「CapSense」を搭載しており、操作パネルのタッチ検出に使っていると見られる。

 LED/タッチパネルセンサー基板には、2枚とも台湾Tripod Technology(健鼎科技)のマークが入っていた。

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