地球1/4周の旅を経て米ボストンからやって来た我が「HomePod」(関連記事1関連記事2関連記事3関連記事4)。さすがに米アップル(Apple)が満を持して手掛けたAIスピーカー(スマートスピーカー)だけあって、値段も大きさも競合製品とは一線を画す“大物”である。例えば「Amazon Echo」(米アマゾン・ドット・コム)と比較すると、容積も重さも約3倍だ。

 目の前に置かれた“巨大まゆ”をどう料理していくか。分解作業にご協力を頂いたDMM.make AKIBAの熟練エンジニアたちの顔が引き締まった。

アップルの「HomePod」。価格は349米ドル(税別)。同社は「ホームミュージックスピーカー」であることを強調しているが、音声アシスタントSiriを使って「HomeKitアクセサリ」(いわゆるIoT家電)を操作できる点も売りとする(以下、撮影:加藤 康)
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 まず、探るのは分解の突破口だ。見たところ、HomePodには何の取っ掛かりもない。だが、組み立てた電子機器である以上、必ずどこかに取っ掛かりがあるはずだ。エンジニアは底面に目を付けた。

 HomePodをひっくり返してドライヤーで底面を温め、ヘラを差し込んだ。底板は予想通り、あっさりと外れた。

底面をドライヤーで温め、ヘラで外していく
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 底板自体にツメがあるのに、黒い接着テープを使って止めているという念の入れようだった。分解を拒んだ――というわけではないだろうが、「外から見える部分にネジを使いたくなかったのではないだろうか」(エンジニア)と推測した。

底板にはツメがあるが、さらに黒い接着テープを使って留めていた。底板は本体の組み立てに使うネジを隠すために使われている模様。さらに内側にも底板の形状に類似した白い樹脂部品が見える
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 だが、底板を外しても相変わらず分解の取っ掛かりが見えてこない。そもそも、外装を覆っているメッシュ状のファブリック(布)はどうやって外せばいいのか――。とりあえず、外装ファブリックと樹脂部品の境目のスポンジテープを切り、底板の下に現れた白い樹脂部品を取り外した。

 すると、ようやく黒い筐体が見えてきた。まずネジを外してみたものの、外装ファブリックを外す術は見当たらない。

外装ファブリックとの境目部分を切断し、底板の内側にあった白い樹脂部品を外すと、黒い筐体が見えてきた。筐体底面に出荷前のテストなどに使う端子を設けているようだ
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 「外装のファブリックはポリエステルやナイロンなどの化学繊維のようだ。熱で縮めて密着させたのではないか」とエンジニアは予想。熱を加えて外装ファブリックを柔らかくして引き伸ばす作戦を取ることになった。こちらも予想が的中し、ファブリックの口を広げることに成功する。

ファブリックを脱がそうとするエンジニア達。なぜか筆者の頭の中にはおニャン子クラブの「セーラー服を脱がさないで」がこだましていた
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