岡山県倉敷市真備地区だけで51人が命を落とした2018年7月の西日本豪雨。同地区や総社市下原地区の住民らが国や岡山県などを相手取って、水害被害の損害賠償を求める訴訟の準備を進めていることが分かった。訴訟代理人を務めるきずな綜合法律事務所の金馬健二弁護士が明らかにした。20年3月には訴状を岡山地方裁判所に提出する予定だ。

2018年7月8日の岡山県倉敷市真備地区の様子。同地区面積の約4分の1が浸水し、51人が命を落とした(写真:国土交通省)
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 訴訟の準備は、金馬弁護士が団長を務める「真備水害訴訟弁護団」が中心になって進めている。30世帯、50人ほどが原告団への参加を検討中だ。高齢者が多いことから、弁護団が訴えの内容を住民らに説明して、原告団の意向を確認している。原告団の構成が決まり次第、賠償請求の金額を確定する運びだ。住民らは真備水害の直後から弁護士を通じて被害の調査を継続していた。

 

 金馬弁護士は、「真備水害は確かに未曾有(みぞう)の天災ではあったが、人災でもある。事前に予測できた災害であり、相当な準備をしていれば未然に防ぐことができた」と指摘する。弁護団は真備水害を「人災」と断じる根拠として、主に以下の5つの責任を挙げる。

決壊した小田川近くの民家の様子。2018年7月11日に撮影。泥水が2階まで押し寄せていた(写真:日経 xTECH)
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 (1)新成羽川ダムの事前放流が未実施だった責任。(2)堤防が決壊した小田川の河道付け替え工事を怠った工事着工不作為の責任。(3)地域住民から陳情のあった小田川河川内の樹木伐採および河道掘削の工事着工不作為の責任。(4)各所に設置する陸閘(りっこう)の操作指針が存在せず、水害発生時に未封鎖だった責任。(5)ハザードマップ配布のみで具体的な避難計画がなく、倉敷市による避難指示も遅れた責任などだ。

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