国土交通省は、建設現場の生産性を向上させる新技術の導入に向けて、2019年度に直轄の現場などで試行する技術25件を決定した。3次元データや映像を活用して施工の生産性を向上させる技術を13件、監督や検査などの品質管理を効率化する技術を12件選んだ。

 19年7月30日に開いた18年度の試行結果報告会で公表した。報告会では、18年10月に選定した33件の技術の中から、9件について導入成果を発表した。

2019年度に直轄の現場などで試行する生産性向上に関する技術。色つきの部分は、18年度から継続して試行する事業(資料:国土交通省)
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2019年度に直轄の現場などで試行する品質管理に関する技術。色つきの部分は、18年度から継続して試行する事業(資料:国土交通省)
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 国交省が進めているのは、「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」。内閣府の官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)に基づいて国交省が18年度から実施している。建設関係の会社と、AI(人工知能)やロボットなどに関連する異業種の会社で構成するグループから、施工の生産性向上と品質管理の効率化の2つのテーマに関する技術を公募。技術の導入費用を補助し、活用の効果を検証する。

 19年度は、18年度から継続する事業11件に加え、新たに14件を選定した。

 施工の生産性向上では、山岳トンネルで施工計画の立案や出来形管理を効率化する技術が半数近くを占める。西松建設とビュープラス(東京都千代田区)、ジオマシンエンジニアリング(東京都荒川区)は、高速3次元スキャナーを使って切り羽の形状や掘削した土量、覆工コンクリートの量をリアルタイムで把握して、発破のパターンや吹き付けコンクリートの量を最適化する技術を開発した。

 プレキャスト部材を使う工事で検査を効率化する技術も選ばれた。戸田建設とケーアイテクノロジー(横浜市)、建設物価調査会は、プレキャスト部材に個別のマーカーを貼り付けて、施工後に各部材の位置や形状を簡単に把握する技術を開発。カメラで撮影した画像を基に、基準点とマーカーとの位置関係を割り出す。

 品質管理の効率化では、NIPPOと横河技術情報(東京都港区)が、舗装工事で写真データと人工衛星で取得した座標データから舗装の厚さや幅を計測し、検査を省力化。JFEエンジニアリングとACES(東京都文京区)は、床版の配筋検査で、ドローン(小型無人機)を使って撮影した画像とAIの画像解析を活用する。

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