関西国際空港を運営する関西エアポートは、2018年9月の台風21号で浸水した同空港で、護岸のかさ上げなどの防災対策を実施する。航空機の飛行に影響する障害物の高さを規制する国際基準を満たすよう、滑走路もかさ上げする。総事業費は541億円だ。同社が19年5月31日に発表した。

関西国際空港の全体図と主な越波防止対策。数字はかさ上げ高。関西エアポートの資料を基に日経コンストラクションが作成
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 台風21号で浸水した関空1期島の北、東、南側の護岸を1.5~2.7mかさ上げする。かさ上げ高は、護岸の必要高を求める「設計波」を見直して設定した。これまでは1955~1994年の波のデータから設計波を作成していたが、対象を18年の台風を含む1955~2018年に拡大。これに伴い護岸の設計波が高くなった。

設計波の例。CDLは潮位表基準面(資料:関西エアポート)
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 ただし、関空は地盤の圧密で年間約6cmのペースで沈下している。そこで、現在の護岸の必要高に将来の沈下量を加えてかさ上げ高を決定した。南側と東側は20年分の沈下量を考慮した。

 一方で、かさ上げ高が大きいと重量の増加で沈下が促進されるので、空港と対岸を結ぶ連絡橋に近い北側は10年分とした。北側は10年後に再度、かさ上げを検討する方針だ。考慮する年間沈下量は護岸ごとの過去の沈下量を基準にした。

東側護岸の滑走路と護岸のかさ上げのイメージ(資料:関西エアポート)
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