国土交通省は、自然が持つ多様な機能を活用した社会資本整備や土地利用を指す「グリーンインフラ」の主流化に向けて、国民会議の創設や交付金を活用したモデル事業への支援を推進する。グリーンインフラ懇談会(座長:石田東生・筑波大学名誉教授)の議論を踏まえ、国が2019年4月17日に公表した「中間整理」で明らかになった。

グリーンインフラ懇談会がまとめた「中間整理」。グリーンインフラは、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)と親和性が高く、多くの社会的課題の解決策になると指摘している(資料:国土交通省)
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 グリーンインフラは15年に国土形成計画に盛り込まれて以来、国や自治体などで徐々に普及してきた概念だ。ただし、河川部署の「多自然川づくり」や港湾部署の「防波堤・護岸などによる生態系ネットワークの形成」、公園部署の「緑地整備」といった所管ごとの好事例にとどまり、グリーンインフラの特徴の1つである分野横断的な取り組みは少なかった。

生物共生型港湾構造物の例とその整備効果(資料:国土交通省)
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 また、好事例も地元の自然保全の意識が強かったり、もともと自然環境に恵まれていたりと、特殊な場所で推進されるケースが多かった。国交省総合政策局環境政策課の川埜亮課長は、「グリーンインフラの取り組みを、あらゆる社会資本整備や土地利用にビルトインする。ごく普通に、自然を活用するという視点を考えてもらいたい」と話す。

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