大阪市の神崎川に架かる長さ138mの歩行者専用橋で、鋼管橋脚が突然、約1m沈下して橋桁が折れ曲がった。橋脚の基礎で進めていた補強工事が原因とみられる。2月27日午後4時半ごろ、通行人の通報で判明した。補強工事を担当する大阪府は橋を通行止めにして調査を始めたが、復旧のめどは立っていない。

折れ曲がった千船大橋の歩道部(左)。車道橋の橋脚との間に、補強工事に使用したとみられる横梁が見える。橋の管理者は大阪市だが、補強工事は河川改良の一環として大阪府が担当している(写真:大阪市)
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 沈下したのは千船大橋を構成する歩行者専用橋。片側1車線の車道橋を挟んで両側にそれぞれ独立して架かる橋のうちの上流側だ。1971年に建設された5径間鋼単純鈑桁橋で、直径800mmの鋼管橋脚が基礎杭を兼ねている。4基の橋脚のうち、河川のほぼ中央に位置する1基が沈下した。

 大阪府都市整備部によると、事故当時、沈下した橋脚では作業をしていなかった。施工者は橋の変位をモニタリングしていたが、計測は数時間に1回程度だったため、気付くのが遅れたという。

 この橋では、鋼板巻き立て圧入工法で橋脚基礎の補強工事を実施していた。橋脚の周囲に鋼板を巻いた後、それを地中に圧入して、基礎の杭部分と一体化する。2018年7月、上流側と下流側を合わせて8基の補強をオリエンタル白石が受注し、工事を進めていた。

 府は補強工事が沈下の原因とみて、施工者から状況をヒアリングしている。工事の進捗状況などは調査中として、明らかにしていない。

沈下した橋脚の位置図。歩行者専用橋だけでなく、南側の航路も通行止めとなっている(資料:大阪府)
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