国土交通省は、地形や土地利用、経済活動などに関する官民連携の情報基盤「国土交通データプラットフォーム」を整備する。実際の空間を3次元データで再現する「デジタルツイン」を構築し、今後起こり得る状況をシミュレーションして防災対策や技術開発に役立てる。

 2月25日に開いた同省の有識者会議で構想を示した。2019年度に一部の都市で3次元モデルを試作し、22年度に本格運用を始めることを目指す。

国土交通データプラットフォームのイメージ
地形や土地利用などの国土に関する情報に加えて、人や物の動き、自然現象に関する情報を集約する。データを組み合わせてシミュレーションができる(資料:国土交通省)
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 国交省の有識者会議「国土交通技術行政の基本政策懇談会」(座長:石田東生・筑波大学特命教授)は18年11月、データに基づいた政策立案や技術開発を進めるために、官民が連携して情報基盤の構築に取り組む必要があると提言。これを受けて国交省は、省内の検討会と外部の有識者による会議を立ち上げ、プラットフォーム(基盤)の構築に向けた検討を進めていく。

 まず、地図データに地盤や構造物のデータを関連付けた「インフラデータプラットフォーム」を構築し、一部の都市では3次元モデルを作成する。その後、人や物の動きといった経済活動のデータや、気候や災害といった自然現象のデータを加えて、実際の状況をシミュレーションできる「国土交通データプラットフォーム」を整備する。

インフラデータプラットフォームのイメージ
国土交通データプラットフォームを作る軸となる、国土に関する情報を蓄積する(資料:国土交通省)
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 このような現状を再現した3次元モデルはデジタルツインと呼ばれ、将来起こり得ることを予測できる技術として、近年注目が集まっている。

 例えば、過去の災害のデータを基に人の流れをシミュレーションして避難経路を決めたり、気候や建物のデータを解析してヒートアイランド対策を検討したりできる。国や自治体だけでなく、民間企業が自社で保有するデータと組み合わせて技術開発や業務の効率化に活用することも可能だ。

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