滋賀県の県道で舗装面とL形側溝との間に生じていた5cmの段差で自転車が転倒し、乗っていた60代の男性が大けがを負った事故で、県は整備の不備を認めて130万円の賠償金を支払うことを決めた。2月15日の定例県議会で示談に関する関連議案を提出。3月の議決を経て、示談が成立する見通しだ。

男性が転倒する原因となった段差。車道のアスファルト舗装(左)とL形側溝(右)との境目に高さ5cmの段差が生じていた(写真:滋賀県)
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 事故が起きたのは2016年6月。自転車で琵琶湖を1周する「ビワイチ」の最中に、高島市の県道で男性が転倒し、右手の甲の骨折や顔面の裂傷などのけがを負った。事故があった場所では、車道のアスファルト舗装が側溝の上面よりも5cm高くなっていた。

 県によると、男性はトラックが通り過ぎたときの風でバランスを崩し、段差にハンドルを取られたという。よろけて車道から幅50cmの側溝にそれた後、車道に戻ろうとする際に段差を乗り越えられなかった。男性が乗っていたのは、タイヤが細くて段差で横滑りしやすい「ロードバイク」と呼ばれる自転車だった。

段差があった区間とは別のビワイチのルート。ビワイチの参加者は、車道に青色で示された矢羽根マークの上を走行することが多い。けがをした男性は車道を走っていたが、白線の外側の側溝にそれた(写真:滋賀県)
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 5cmの段差は延長100mにわたって生じていたが、県はその危険性を認識せずに放置していた。利用者の安全への配慮を欠いていたことを認め、男性に対して、けがの治療費や自転車の修理代、慰謝料など129万1782円の損害賠償を支払うことにした。事故後、段差はアスファルトですり付けるように埋めてなだらかにした。

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