NIPPOは、ワインの製造時に出るぶどうの搾りかすを使って、揮発性有機化合物(VOC)に汚染された土壌や地下水を浄化する薬剤を、JXTGエネルギー(東京都千代田区)、アバンス(神奈川県茅ケ崎市)、シナプテック(甲府市)と共同で開発した。搾りかすを原材料とするため、薬剤1kg当たりのコストを20~40%削減できる。2019年4月に商品化する見込みだ。

ワインの製造過程で発生するぶどうの搾りかすを乾燥させたもの。種や皮などが混ざっている。薬剤に加工する際は、乾燥させずに使う(写真:NIPPO)
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搾りかすを液体にして造ったVOCの浄化用薬剤「GRM(グレープ・リサイクル・マテリアル)」。搾りかすをアルカリ溶液に浸して溶かし、pH(ペーハー)を調整した(写真:NIPPO)
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 開発した薬剤は、ぶどうの搾りかすが豊富に含む有機酸などによって土壌に生息する微生物を活性化させて、VOCを分解する。微生物の分解能力を利用して汚染を除去する「バイオレメディエーション」の技術だ。食品の副産物を利用するため、薬剤の費用が低コストで済む他、人体や環境に有害な物質を含まない。

 特殊な加工によって搾りかすを液体にして使いやすくしたことが特徴だ。乾燥させて粉末にすると、薬剤を土壌に注入する際に水に溶かす手間がかかる。また、注入するための井戸が詰まる場合があった。

バイオレメディエーションのイメージ。現場で薬剤を井戸から注入したり、直接混ぜ込んだりする原位置浄化を採用する(資料:NIPPO)
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