南西から見た奈良県三郷町の宅地の斜面崩壊現場。手前の線路は近鉄生駒線。18年10月撮影(写真:日経コンストラクション)
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 奈良県三郷町にある近鉄生駒線沿いの宅地の斜面が2017年10月に大雨で崩壊した事故で、住民が斜面を線路側に張り出させ、勾配を緩めて復旧することになった。8世帯の住民が18年10月、地元の建設会社に1億3500万円で復旧工事を発注した。住民の間では県の責任を問う声も出ていたが、民有地であることなどを理由に県が費用負担に応じなかったことから、住民は自費による復旧に踏み切った。

 復旧工事の施工者は木村組(奈良県大和郡山市)で、工期は19年11月まで。本格的な現場作業は19年に入ってからとなりそうだ。

 崩壊した斜面は勾配が5分(約64度)のブロック積みの擁壁で覆われ、下端が盛り土だった。復旧工事では1割5分(約34度)の勾配の盛り土とし、下端を重力式コンクリート擁壁などで支える構造とする。詳細設計は天理技研(奈良県天理市)が担当している。

 現場は勢野北口─竜田川間の線路に面した戸建ての宅地。17年10月22日、台風21号に伴う豪雨の影響で、6棟の擁壁が高さ約8m、幅約50mにわたって崩落した。隣接する2棟の宅地も軽微な被害を受けた。

近鉄は現場に近接する生駒線で現在も徐行運転をしているが、2017年12月にモルタル吹き付けなど斜面に応急対策を施して危険度を低下させたため、崩壊直後よりは多少速度を上げている。18年10月撮影(写真:日経コンストラクション)
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 崩落が線路際に及んでいるため、近鉄は現在もこの区間で生駒線を徐行運転している。同社は住民に対し、賠償を請求したり、復旧を急ぐよう求めたりはしていないという。

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