アパレル大手のベネトンと、サッカー欧州王者のレアル・マドリード。いずれも有名だが、さして関係はなさそうな2者に縁のあるニュースが、10月末に欧州で報じられた。そのニュースとは、世界最大の有料道路運営グループの誕生を伝えるものだ。

 有料道路や空港の運営会社を傘下に持つ伊アトランティア(Atlantia)と、スペインの大手建設会社ACSは10月29日、有料道路の運営や通信事業を手がけるスペインのアベルティス(Abertis)の買収手続きが完了したと発表した。買収額は165億ユーロ(約2兆1000億円)に上る。

アベルティスの買収手続き完了に関する発表資料の一部(資料:アトランティア)
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 アトランティアは新たに設立する持ち株会社(Abertis HoldCo)の株式の50%プラス1株を握り、ACSが30%を、ACS傘下の建設会社である独ホッホティーフが残りを保有する。

 現在、アトランティアの傘下企業が運営する有料道路の延長は5042km。これにアベルティスが運営する8600kmが加わると、1万4000km近い有料道路を運営する巨大グループが誕生することになる。

 アトランティアは、ベネトンの創業者一族が持ち株会社のエディツィオーネ(Edizione)を通じて支配している企業だ。同社は2017年5月15日、アベルティスに買収提案を持ちかけた。

 ところがその後、ACSもアベルティスの買収に手を挙げた。ACSは、レアル・マドリードの会長を務めるフロレンティーノ・ペレス氏が率いる世界的な建設会社で、買収による積極経営で成長してきた。アトランティアとACSは買収合戦を経て、18年3月14日にアベルティスへの共同出資について合意した経緯がある。

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