■初島漁港の改良工事の位置図
(資料:和歌山県)
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 和歌山県は、2017年度に発注した漁港施設の改良工事2件が全体の2割しか完成していないのに代金を全額支払った問題で、工事が完了したかのように偽装した担当職員を虚偽公文書作成などの疑いで刑事告発する。仁坂吉伸知事が10月22日の会見で明らかにした。

 発注業務の不手際で工事が遅れたことから、それを隠蔽するために偽装したとみられる。県は警察の捜査を踏まえて担当職員の懲戒処分を行うとしている。ある程度経験を積んだ技術系の中堅職員だという。

台風21号がきっかけで発覚

 問題となっているのは、県有田振興局の管内にある初島漁港(有田市)に消波ブロックや浮消波堤を設置し、港内の消波ブロック製作ヤードにアスファルト舗装を施す工事。2件に分けて、それぞれ県内の建設会社に計5500万円ほどで発注した。書類上はともに18年3月、予定通り完成したことになっている。

 工期末から約半年後の9月、台風21号が和歌山県内に大きな被害をもたらしたことを受け、担当職員とともに初島漁港の様子を見に行った上司が、改良工事が終わっていないことに気づいた。出来高はわずか2割程度で、多くの消波ブロックが設置されずに製作ヤードに残っていた。ヤードの舗装も未施工だった。

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