国土交通省は、西日本豪雨で行政が発信した災害情報が必ずしも住民の避難に結びつかなかったことを踏まえ、放送局や携帯会社、SNS(交流サイト)会社といったメディア企業と連携して危機感が伝わる情報提供について検討を始めた。メディアの関係者が一堂に会する場を設け、意見交換を通じて対応策をまとめる考えだ。

10月4日に開催された初会合の様子
国土交通省が立ち上げた「住民自らの行動に結びつく水害・土砂災害ハザード・リスク情報共有プロジェクト」の初会合の様子。メディア企業の担当者が勢ぞろいした。左は、あいさつをする国交省の森昌文事務次官(写真:日経コンストラクション)
[画像のクリックで拡大表示]

NHKが実施したアンケートの結果
広島県、岡山県、愛媛県の被災者310人を対象に実施したアンケート。左の「最初に避難するきっかけになったのは何か」を見ると、周辺の環境が悪化して身に危険が迫るまで避難を決断していない人が多い。右の「避難する際に参考にした情報は何か」を見ると、国や自治体が発信する災害リスク情報を参考にしていない人が約半数に上る(資料:国土交通省)
[画像のクリックで拡大表示]

 10月4日に開催した第1回会合には、気象庁やNHK、エフエム東京、NTTドコモ、LINE 、ツイッター・ジャパンなど19団体が参加。(1)危機感の伝え方(2)高齢者や身体の不自由な人への情報伝達方法(3)行政が発信する情報の煩雑さの改善――の3つを課題とし、対策を検討する。

 今後は、課題ごとにワーキンググループを設置して、2週間に1回程度、参加団体がプレゼンテーションを実施し、議論を進める方針だ。国交省の森昌文事務次官は「情報を伝えるプロと連携して、国交省が数多く提供する防災情報を住民の避難につなげたい」と話す。

この先は有料会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は登録月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら