西日本豪雨で緊急放流した広島県呉市の野呂川ダムで、合計8時間にわたりダムの操作規則に違反して流入量を上回る量を放流していたことが分かった。ダムを管理する広島県は8月2日に有識者検討会を設置し、ダム下流の浸水被害を拡大させた可能性や、操作の是非について検証を始めた。10月に中間取りまとめを発表する方針だ。

7月7日の広島県呉市安浦町の浸水状況
野呂川ダム下流の広島県呉市安浦町には、野呂川のほかに中畑川と中切川からの水が流れ込んだ(資料:広島県)
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 野呂川ダムが洪水時に水をためられる最高水位は134.4m。ダムの損傷を防ぐため、水位が132.8mを超えたらダムへの流入量と同量を排出する緊急放流を始めるよう操作規則で定めている。放流を流入と同量に保てば、ダムの水位は変化しない。

 今回の豪雨で野呂川ダムでは、7月6日午後11時50分に緊急放流を始めた。放流量が流入量を超えたのは、7日午前0時10分から4時10分までと、午前6時10分から10時24分までの2回。特に放流量が多かったのが2回目で、午前6時20分に毎秒178m3で最大を記録。7時40分には放流量と流入量の差が最大となる毎秒75m3に達した。

 野呂川ダムは午前5時50分に満水になったが、流入量を超える放流の影響で、その後は水位が下がった。

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