大阪府が管理する寝屋川で、府や警察、鉄道会社、放送局などでつくる流域協議会が、豪雨時に取るべき対応を時系列でまとめた行動計画「タイムライン」を作成した。都道府県管理の河川で、複数の市町村と民間事業者を含む多機関連携型のタイムラインを作成したのは全国で初めて。8月9日に完成式典を開いて公表する。

ワーキンググループによるタイムライン作成作業の様子。自治体やインフラ事業者の担当者が過去の台風で対応した経験などを基に必要な行動を議論した(写真:大阪府)
[画像のクリックで拡大表示]

 寝屋川の流域協議会は、大阪府と流域11市、国土交通省近畿地方整備局、警察本部のほか、NHK大阪放送局やJR西日本など14の民間事業者で構成する。

 タイムラインでは、台風の接近が判明したステージ0の段階から、堤防決壊後に復旧対応するステージ7までの8段階の行動計画を取りまとめた。

 例えば大阪府は、台風が最接近する36時間前から雨水ポンプを点検するなど警戒を始める。6時間前から、排水設備の操作や交通規制を開始。寝屋川が避難判断水位に達した際には、市に情報を伝達して住民への避難情報の発令を促すといった具合に、具体的に行動内容を定めた。

台風の接近に合わせて8段階のステージを設定した(資料:大阪府)
[画像のクリックで拡大表示]

 自治体のほか、近畿地整や鉄道、電力、通信、ガス、テレビ局などの各機関の行動計画も同様に盛り込んだ。

 寝屋川流域は、大半の土地が河川水位より低いため、排水が追いつかず内水による浸水が発生しやすい。近年では2012年に発生したゲリラ豪雨で1400件以上の床上浸水が生じた。寝屋川の堤防の整備率は9割を超えるものの、たまった水を排出する地下河川の建設など内水対策の進捗率は7割にとどまっている。

 寝屋川では今後、流域の11市がそれぞれ主体となって、住民と一緒に独自の取り組みである「コミュニティータイムライン」の作成に着手する。作成した多機関連携型タイムラインやハザードマップを基に、行政側の対応だけでなく住民個人が取るべき具体的な行動をまとめた避難計画を作成する。

この先は有料会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)は12月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら