京都府城陽市の市道で、補修工事を目前に控えた橋梁が想定以上の劣化のために急きょ、通行止めになっていたことが分かった。3年前の定期点検で劣化を確認したものの、緊急対応は必要ないと判定していた。鉄道の枕木や電柱などを再利用した異例の構造のため、補修時期の判断が難しかったとみられる。 

通行止めになった橋の下面を、2014年の調査時に撮影。床版に鉄道の枕木が、支承に電柱が使われており、資材を再利用して造った仮設橋と推定された。枕木はこの時点で腐食や漏水が生じていた(写真:災害科学研究所)
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 通行止めになったのは1971年に供用を開始した長さ約5.3mの「市道217号線大河原橋」。市内を流れる大河原川をまたぐ。幅6.6mのうち、上流側4.4mは鋼製の桁に床版として枕木を載せた構造になっている。かつて近隣の宅地開発が進んだ際に工事用道路として整備した仮設橋だったとみられる。下流側2.2mは架設後に拡幅した範囲で、コンクリート床版が敷設してある。

通行止め直後の「市道217号大河原橋」。もともと仮設だった鋼桁橋を、コンクリート床版で拡幅してある。城陽市の写真に日経コンストラクションが加筆
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 市から委託を受けた建設コンサルタント会社が2015年度に実施した定期点検では、4段階の健全性評価のうち、緊急対応が必要な「IV」ではなく、5年後の次回点検までに補修すればよいとされる「III」と判定した。

 その1年前の14年に市と協力して同橋を調査した近畿建設協会と災害科学研究所によると、床版の枕木は部分的に腐食が進み、雨水が浸透して全体的に湿っていた。しかし、すぐに通行止めが必要なほどの劣化ではなかったという。

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