大分県中津市で4月11日に発生した大規模な斜面崩壊から1カ月余り。国や自治体、関係学会などの現地調査によって、崩壊の原因やメカニズムが徐々に分かってきた。

 砂防学会は5月10日に調査結果を公表し、斜面内の地下水に起因する崩壊発生メカニズムを明らかにした。

崩壊斜面の概況(資料:砂防学会)
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 調査結果によると、斜面の標高220m付近から地下水が湧出し、付近の火山砕屑(さいせつ)岩が地下水で風化・粘土化していることを確認。湧水出口付近で地下水の排水システムが破壊されて地下水圧が徐々に上昇したか、あるいは長年の浸食が進んだことで、湧水付近で小規模な崩壊が発生。連続して上部の崖錘(がいすい)堆積物とその下の強風化層が大規模に崩壊し、さらに連続して隣接斜面も崩れた。

 
想定される崩壊発生メカニズム
(資料:砂防学会)
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 地下水の影響については、林野庁や大分県、日本地すべり学会などが4月29日に公表した合同調査結果でも、長期にわたる地下水の接触で粘土化した地層に起因した地滑りが起こった可能性を指摘。国土交通省が4月19日に公表した調査結果でも、「地下水の影響としては、風化を促進させるなど、崩壊を助長する素因として作用した」としている。

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