国土交通省は、調査・設計業務の総合評価落札方式の入札で技術点に差がつきにくくなっていることから、運用の改善に乗り出す。技術評価が最も高い参加者の得点を満点とする相対評価を取り入れるほか、提出を求める「実施方針」に施工時の新技術活用に関する考え方を盛り込むようにする。早ければ、2018年度の発注業務で試行する。

 国交省によると、港湾・空港関係を除く直轄業務の総合評価の入札で、落札者とその他の参加者の技術点の平均得点率を比較すると、2010年度に14.5%あった両者の差が16年度は8.9%にまで縮小。技術点で1位となった参加者と2位の参加者の平均得点差も、10年度の4.88点から16年度に3.32点にまで縮まっている。

技術点と価格点の1位と2位の得点差の平均(出所:国土交通省)
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 技術点に差がつきにくいのは、総合評価の導入から10年以上が経過していることもあり、「実施方針などにこう書けば高い点数が取れる」といったノウハウが各者に蓄積されていることが背景にあるとみられる。そのため、入札参加者の実施方針などの記述がパターン化しており、各者の技術力を適切に評価しにくくなっている。

 国交省では、こうした状況には調査・設計業務の品質確保の観点から問題があるとみて、総合評価の改善を図る必要があると判断。2月23日に開いた「調査・設計等分野における品質確保に関する懇談会」(座長:小澤一雅・東京大学大学院教授)で、改善に向けた取り組みの方向性を示した。

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