米IT大手の2018年7~9月期決算が出そろった。過去3四半期連続で増収を続けていた米IBMが減収に陥り、米アップル(Apple)との係争を抱える米クアルコム(Qualcomm)の業績もさえない。両社のライバル企業は好調であり、クラウド市場やモバイル市場で業績の格差が広がっている。

米IT大手の2018年7~9月期決算(カッコ内は前年同期比増減率、▲はマイナス)
*1:AWSは営業利益、*2:2018年11月8日(米国時間)時点
企業名売上高純利益*1時価総額*2
アップル629億ドル
(19.6%)
141億2500万ドル
(31.8%)
9983億ドル
マイクロソフト290億8400万ドル
(18.5%)
88億2400万ドル
(34.2%)
8594億ドル
アマゾン・ドット・コム565億7600万ドル
(29.3%)
28億8300万ドル
(1026.2%)
8583億ドル
(うちAWS)66億7900万ドル
(45.7%)
20億7700万ドル
(77.4%)
アルファベット337億4000万ドル
(21.5%)
91億9200万ドル
(36.5%)
7646億ドル
フェイスブック137億2700万ドル
(32.9%)
51億3700万ドル
(9.1%)
4354億ドル
インテル191億6300万ドル
(18.7%)
63億9800万ドル
(41.7%)
2223億ドル
IBM187億5600万ドル
(▲2.1%)
26億9400万ドル
(▲1.2%)
1134億ドル
クアルコム58億300万ドル
(▲1.7%)
▲4億9300万ドル
(―)
928億ドル
AMD16億5300万ドル
(4.4%)
1億200万ドル
(67.2%)
218億ドル

 IBMは2018年4~6月期まで3四半期連続で増益だったが、減収減益に逆戻りした。売上高は前年同期比2.1%減の187億5600万ドルで、純利益は同1.2%減の26億9400万ドルだった。IBMが成長分野として位置づけてきた人工知能「Watson」を含む「コグニティブ・ソリューション」セグメントが同5%の減収となったことが足を引っ張った。一方、メインフレームが好調な「システム」セグメントは同2%の増収だった。

 IBMは2018年4~6月期までプライベートクラウドを含むクラウド売上高を開示していたが、今回から四半期ベースでの発表を取りやめた。代わりにクラウド事業の売上高が過去12カ月間の通算で190億ドルと前年比20%増だったこと、課金型の「アズ・ア・サービス」事業の売上高が年間ランレート(四半期の数字を4倍にした数値)で114億ドルと同21%増となったことを明らかにした。

 クラウド事業の前年比20%増という成長率は、同社の全社売上高が伸び悩む中、突出している。しかし、米マイクロソフト(Microsoft)の法人向けクラウド事業が前年同期比47%増、米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)の「Amazon Web Services(AWS)」事業が同46%増という高い伸び率を示しているのに比べると見劣りする。

米IT大手のクラウド事業の動向
*1:セールスフォース・ドットコムは2018年5~7月期
企業名事業名売上高前年同期比増減率
マイクロソフトMicrosoft Azure、Office 365、Dynamics 365、LinkedInなど85億ドル47%増
アマゾン・ドット・コムAmazon Web Services68億ドル46%増
セールスフォース・ドットコム*1クラウド専業33億ドル27%増

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