日立製作所の米国子会社、日立データシステムズ(HDS)が日立ヴァンタラに衣替えして1年。ストレージの販売会社をIoT(Internet of Things)ソリューション企業に変えるため、大胆な施策を断行してきた。日立の東原敏昭社長兼CEO (最高経営責任者)は「この1年で人材を劇的に入れ替えた」と明かす。

インタビューに応じる日立製作所の東原敏昭社長兼CEO
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 日立ヴァンタラは2017年9月に、HDSとBI(ビジネスインテリジェンス)ツールのベンダーで2015年にHDSが買収した米ペンタホ(Pentaho)が統合して生まれた会社だ。それから1年たった2018年9月26~27日(米国時間)、日立ヴァンタラは米サンディエゴで年次カンファレンス「Hitachi NEXT 2018」を開催。親会社である日立の東原社長兼CEOが基調講演に登壇し、米国の顧客にIoTプラットフォーム「Lumada」を中心とするソリューションを売り込んだ。

「Hitachi NEXT 2018」で講演する日立の東原社長
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 目玉となる発表は、Lumada上に構築したパッケージアプリケーションである「Lumada Maintenance Insights」。産業機器における故障の発生確率をセンサーデータなどから予測して、故障する前に保守する「予測保守(Predictive Maintenance)」を実現するアプリケーションで、交通や製造、エネルギー産業などに適用可能だとする。

 データの可視化や故障予測に使用する機械学習モデルの開発などには「Pentaho」の各種ツールを使用する。同アプリケーションは単に故障を予測するだけでなく、どのタイミングで産業機器を修理するのがベストか提案してくれる。その際には、修理のために産業機器の運用を停止した場合の機会損失や、修理作業をアサインできるスタッフの稼働状況なども勘案するという。

「Lumada Maintenance Insights」の画面。産業機器を修理するタイミングを提案してくれる
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 日立が2016年5月に発表したLumadaは、産業機器に取り付けたセンサーが発するデータをインターネット経由で収集・蓄積し、ビッグデータ分析によって顧客の業務の生産性向上を支援するソフト群だ。2017年9月には「Lumada 2.0」として全面刷新し、「エッジ」「コア(データ収集・蓄積)」「アナリティクス(分析)」「スタジオ(データ可視化)」「ファウンドリー( ITインフラ)」に分類・体系化。IoTプラットフォームとしての機能を整備した。

 IoTプラットフォームに加えて、アプリケーションの提供も開始したのは「プラットフォームだけ提供しても顧客に活用してもらえないから」。日立ヴァンタラのIoT&アナリティクス・プロダクトマネジメント担当シニア・バイス・プレジデント(SVP)であるサンジェイ・チカルマネ氏はそう語る。

日立ヴァンタラのIoT&アナリティクス・プロダクトマネジメント担当シニア・バイス・プレジデント(SVP)であるサンジェイ・チカルマネ氏
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