米カリフォルニア州が2019年2月に公表したリポートの分析により、自動運転車を開発する企業の技術水準が明らかになった。2018年3月に死亡事故を起こした米ウーバー・テクノロジーズ(Uber Technologies)は技術水準が非常に低く、米アップル(Apple)も厳しいことが分かった。

 カリフォルニア州の交通当局は同州の公道で自動運転車をテストする企業に対し、過去1年間(2017年12月~2018年11月まで)のテスト実績の報告を義務付けている。各社が交通当局に提出したリポートを集計したところ、技術水準に大きな差があることが改めて浮き彫りになった。

各社がカリフォルニア州で実施した自動運転テストの詳細
*会社名の表記はカリフォルニア州当局に届け出たもの
会社名台数走行距離
(マイル)
離脱回数離脱当たり走行距離
(マイル)
Waymo111125万59971141万1017.5
GM Cruise16244万7621865204.9
Zoox103万764161922.8
Nuro132万4680241028.3
Pony.AI61万6356161022.3
Nissan4547326210.5
Baidu USA41万809388205.6
Aimotive2342817201.6
AutoX Technologies72万2710119190.8
Roadstar.Ai2753943175.3
WeRide(Jingchi)51万554189174.6
Aurora Innovation53万117032994.7
Drive.ai1346175583.9
PlusAi21万81619954.4
Nullmax130366844.6
Phantom AI1414920020.7
NVIDIA7414220620.1
SF Motors Inc.1256223211.0
Telenav13056.0
BMW54194.6
CarOne(Udelv)3219573.8
Toyota Research Institute33811502.5
Qualcomm Technologies22401002.4
Honda1168772.2
aiPod132162.0
Mercedes Benz4174911941.5
SAIC Innovation Center26345261.2
Apple627万93456万95101.1
UATG(Uber)2982172万34990.3
Delphi Automotive(Aptiv)132870

 自動運転車の技術水準を推し量る指標の1つが「離脱当たり走行距離(Miles per Disengagement)」である。離脱(Disengagement)とは、自動運転車の運転席にいるテストドライバーの判断で自動運転AI(人工知能)をオフにしたり、AIが判断に迷ってテストドライバーに運転を引き継いだりすることを指す。離脱が発生せずに走れる距離が長いほど、自動運転AIが優秀だと見なせる。

生涯に1度のレアなケースにも対応

 離脱当たり走行距離を見ると、米グーグル(Google)から独立した米ウェイモ(Waymo)のレベルが圧倒的だ。ウェイモの自動運転AIはカリフォルニア州の公道を125万5997マイル(約202万キロ)走って、114回しか離脱が発生しなかった。離脱当たり走行距離は1万1017マイル。約1万8000キロメートルを走って1回しか離脱が発生しない計算だ。

 「我々の自動運転車は、人間のドライバーが生涯に1度出合うかどうかの希な状況(エッジケース)でも、問題を上手に認識して適切に運転できる」。ウェイモは2019年2月に発表したブログでその自信を示した。

 グーグルが自動運転車の公道テストを開始したのは2009年。それ以来、地球400周分に相当する1000万マイルを超える公道テストだけでなく、70億マイル以上のシミュレーション走行も実施した。ウェイモは同ブログで「自動運転技術の安全性向上は、さまざまな経験と膨大なシナリオテストを経ることでしか実現できない」と主張する。

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