噴射圧力で発電し、バッテリーレスで通信できる消火器を作る――。こんなアイデアを実機に落とし込んだプロトタイプが、2018年12月8日に都内で開かれた「IoT(インターネット・オブ・シングズ)アイデアコンテスト」で披露され、最優秀賞を得た。

消火器の噴射圧力で発電し、通信モジュールに供給
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 「小型水力発電によるバッテリーレス・スマート消火器」と名付けられたこのプロトタイプは、消火器のホースとレバーの間に小型発電機を組み込んだものだ。発電に必要な「水車」を、消火器の噴射圧力で回転させて電気を起こし、通信モジュールに供給。消火器の情報を含むデータは、消火器がクラウドに自動送信する。通信モジュールが起動してから送信するまでの時間は、ほんの数秒。送信時の消費電力は3.3ボルト、50ミリアンペア。消火器の使用中は最大5ボルト、150ミリアンペアの出力が得られたという。

消火器に小型水力発電機を組み込む
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通信モジュールの概要
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 消火器からクラウド側のサーバーにデータが届いた後の処理までは実装されていないが、「消火器の利用開始と同時に、消防署などに自動通報できれば、火災の被害を最小限に食い止められるかもしれない」。そうした思いをプロトタイプに込めた。サーバーに登録済みの情報から消火器の位置を特定し、消防署のサーバーにデータを送信。消火器が使われている場所を地図に表示したり、警告灯を光らせたりといった全体の仕組みまで描いてみせたのも評価された理由だ。

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