日経アーキテクチュアでは2014年から毎年、東京23区で進行中の大規模プロジェクトの動向を調査し、その推移を追いかけてきた。最新の調査では開始以来初めて、プロジェクト数の総計が大台の300を割る。

 「大規模プロジェクト」とは、延べ面積1万m2以上の建築プロジェクトあるいは再開発プロジェクトを指す。2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催時までの完成を目指して始動したプロジェクトが多いと考えられるが、19年から20年前半に、それらが立て続けに完成を迎える。結果として、前回・同時期の調査時点で319件あった進行中の大規模プロジェクトが286件にまで減った。内訳などに関しては、2020年1月発売予定のムック「東京大改造マップ2020ー20XX」をご覧いただきたい。

「東京23区で進行中の大規模プロジェクト」の開発総延べ面積・件数の推移
2020年1月発行「東京大改造マップ2020-20XX」のために実施した調査より。対象は、東京23区内および横浜市内に2020年以降に竣工あるいは完成する延べ面積1万m2以上の建築物。東京都や横浜市が中高層建築物の計画に義務付けている標識設置届の情報を基本に、主要デベロッパー、建設会社、建築設計事務所に対するアンケート結果などの内容も反映させている。毎年、調査対象期間に竣工・完成したものを除外し、新たに届け出のあったものを追加している(資料:日経アーキテクチュア)
[画像のクリックで拡大表示]
「東京23区で進行中の大規模プロジェクト」の特別区の開発総延べ面積ランキング
総延べ面積の大きい順に12位まで示した。特別区ごとのカッコ内はプロジェクトの総件数および、そのうちの調査対象期間内に新たに届け出のあった件数(資料:日経アーキテクチュア)
[画像のクリックで拡大表示]

 この2~3年で明らかになった長期的な視野の「超大型」開発もあるため、23区全体の開発総延べ面積は微減にとどまる。さて、当面は下り坂になるのか、いったんの踊り場に過ぎず、まだ開発は立ち上がるのか。

 大規模プロジェクトの多くは都市再生特別措置法、あるいは国家戦略特別区域法の下、容積率緩和などの恩恵を受けて進められたもので、「五輪レガシー」というよりも「特措法レガシー」ではないか、と建築家の藤村龍至氏は語っている。(前出ムック収録予定の座談会より)

 さて、東京の「国際化」という使命を帯びて群生することになったそれら“特区プロジェクト”は、万全に機能できているか。「否」という声を聞く機会が多い。

この先は会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら