「まるで高級ホテル……」。取材先の倉敷中央病院前にタクシーで到着すると、笑顔がすてきなスタッフがタクシーのドアを開けて迎えてくれた。これまで何度も病院を訪れているが、これは初めての経験だ。倉敷中央病院によると同病院が掲げる基本理念の「おもてなし」の一部だそうだ。

倉敷中央病院の玄関口
(写真:日経 xTECH)
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 この9月から10月にかけて情報通信技術(ICT)やAI(人工知能)、ロボットなどを積極的に取り込む先進的な病院をいくつか取材した。医療業界は他業界と比べて保守的であることもあり、慣習に沿って医療スタッフが非効率な作業を続けていることが多い。だが最近は、医療現場の働き方改革の推進や働き手を確保するために先進技術を導入する病院が増えてきたため、取材を始めたというわけだ。

 取材したいずれの病院も、技術を積極的に取り込む以外にも「病院っぽくない」箇所が多くて驚いた。ここでは、これまで公開した記事では触れられなかった部分を紹介したい。病院のイメージが変わるはずだ。

 冒頭の倉敷中央病院でもう1つびっくりしたのが、院内に「温室」が設置されていたこと。約20種類の熱帯植物が植えられているという。同病院よると温室は、患者の気持ちを癒やす目的で造られたということだ。実際訪れた時も入院患者さんがちらほらと“植物園”の周囲に集まっているのが分かった。

病院内に設置された「温室」
(写真:日経 xTECH)
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 続いては石川県七尾市にある恵寿総合病院を紹介したい。建物は2階まで吹き抜けになっており、非常に明るい雰囲気だった。院内の一部がガラス張りになっており、七尾湾が一望できる。

恵寿総合病院
(写真:日経 xTECH)
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 恵寿総合病院の外来診察室は「ユニバーサル外来」と呼ばれており、その日の患者の予約状況や医師の人数により柔軟に診察室を変更できる。つまり今日は内科の診察室が、明日は外科の診察室になることもある。通常の診察室と比較してコンパクトな空間で済むため、患者が移動する距離が少なくなり、動線がシンプルになる。病院の待合室の混雑緩和にもつながっているという。

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