「働き方改革」という言葉が社会に浸透して久しい。建設業界内でも、働き方改革と人手不足に対応するための業務効率化が主流となり、技術開発や新システムの導入を後押ししている。ただし、十分に効果が出ているかと言うと、決してそうではないケースが多いと感じる。

働き方改革関連法で定められた時間外労働の上限規制(資料:厚生労働省)
[画像のクリックで拡大表示]

 「上司からはペーパーレス化するようにと言われているのに、データを保存できる職場のストレージ容量がほとんど無い」。とある自治体で土木職として働く友人の愚痴だ。データを保存しようにも環境が整っておらず、紙の資料を使い続けるしかないという。

 この友人の職場では、個人に机は割り当てられていない。共用スペースの好きな席で仕事ができるように、フリーアドレス制の導入が始まっているそうだ。自治体にしては先進的な職場なのかと思ったが、友人は「机の代わりに与えられたロッカーが小さすぎて、紙の資料さえも保管できない」と嘆いていた。

 本来ならば、大容量のデータを保存できる環境を実現してから、ペーパーレス化とフリーアドレス制を導入すべきだろう。聞こえのよい施策だけを取り入れて、実務に支障を来すようでは本末転倒だ。

この先は会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が2020年1月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら