全国各地で河川の氾濫や土砂災害を引き起こした台風19号。総務省消防庁によると、この台風による住宅被害は2019年10月24日時点で約6万6000棟に上る。18年に西日本に甚大な被害をもたらした西日本豪雨の約5万1000棟を上回る規模だ。これまでに13都県で76人が死亡した。
台風19号による浸水被害を受けて、各自治体が大雨による被害を想定して作成したハザードマップの有効性に改めて注目が集まっている。筆者も確認してみたが、大規模な浸水被害を受けた福島県や長野県では、自治体が作成したハザードマップと国土地理院が公開した台風19号による浸水範囲などがほぼ一致した。
例えば、筆者が取材に訪れた福島県本宮市。阿武隈川の氾濫と支流の安達太良川の破堤で市街地が浸水した。市は2日間で降水量257mmの大雨を想定してハザードマップを作成し、阿武隈川の西側に広がる市街地の浸水深を2~5mと予測していた。国土地理院が公開した台風19号による浸水推定段彩図では、浸水深は2~4mだった。
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