横浜港(大黒ふ頭)は雨だった。その日、筆者は米国からの輸入通関手続きを終えた米テスラ(Tesla)の電気自動車(EV)「モデル3」と対面するため、大黒ふ頭に来ていた。といっても、自分用に購入したわけではない。日経BP総研と日経 xTECH編集部が2017年から実施している、最新EVの分解調査プロジェクトの第2弾となる車両を確認しに来たのである。

大黒ふ頭でテスラの「モデル3」と対面
(撮影:日経 xTECH)
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 そもそも筆者は免許取得以来のペーパードライバーで、身近な乗り物としてのクルマには、あまり興味がない(もちろん自動運転やコネクテッドカーなどの要素技術には関心を持っているが)。運転にかなりの苦手意識があるうえに、初めて乗る車種では、ドアや窓の開け方にすら戸惑うほど。そんな筆者が分解チームに入って大丈夫なのだろうか? 少し不安を抱きながら現地へと向かった。

スマホ感覚でとっつきやすい

 2019年9月13日に国内での納車を開始したモデル3だが、今回我々が受け取ったのは海外向けの左ハンドル仕様の車両だ。雨の駐車場で出迎えてくれたモデル3は、モデルSよりもやや小さく、フロントウインドー上部(3個)や車両後部(1個)、側面(左右それぞれ2個)に搭載されている計8つのカメラが印象的だ。

車両側面のカメラ
(撮影:日経 xTECH)
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 車のスマートキーは非接触ICカードで、Bピラーのカメラの下にかざして解錠する。始動用の電源スイッチはなく、センターコンソールにカードキーを置くと起動する。一見ポイントカードのようで、モデルSのスマートキーのような”特別感”はないが、財布に入れておけるので便利そうだ。

中央のタッチディスプレー以外、インパネには何もない
(撮影:日経 xTECH)
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 インストルメントパネル(インパネ)にはほぼ何もない。中央部分に15型のタッチディスプレーが一つあるだけで、メーターや物理的なスイッチの類いはない。窓のロックからエアコンの調整、トランクの開閉、カーナビやオーディオ操作に至るまで、全ての操作がディスプレーに集約されている。普段、クルマよりもスマートフォンに触れている時間の方がはるかに長い筆者にとっては、むしろとっつきやすい。「クルマを運転する!」と変に身構えずに、スマホアプリをいじる感覚の延長で操作ができそうだ。このインターフェースが普及すれば、運転嫌いも少し克服できるかもしれない。

バック時のタッチディスプレーの様子
(撮影:日経 xTECH)
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 ディスプレーを触っていると、オートパイロット機能の存在を確認できた。この機能をぜひとも調査したかったので、ひと安心である。なお、この日は車両を運転して持って帰ったわけではなく、あくまで確認しにきただけ(そもそもナンバープレートがなく公道は走れない)。新潟での走行試験を控えるモデル3とお別れをした。

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