サービス体験後に利用者が満足度に応じて支払額を決められる――。「ポストプライシング(価格のあと決め)」と呼ばれる決済方法が広がりそうだ。決済代行のネットプロテクションズは2019年8月、主にサービス事業者を対象にポストプライシングの決済基盤を提供する新サービスを始めた。

「あと値決め」の発表会ではベアーズやエアークローゼットのほか、美容師向けにシェアサロンを展開するGO TODAY SHAiRE SALON、ミュージカルやライブのプロデュースを手掛けるP.A.Tokyoなどが登壇した
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 新サービスの名は「あと値決め」。既に家事代行サービスのベアーズや、洋服レンタルサービスのエアークローゼットなどが導入した。

 「あと値決め」を決済手段として選んだ利用者は、家事代行や洋服レンタルといったサービスを体験した後に、他ユーザーの値決め結果などを参考にしながら満足度に応じてサービスの価格を決めることができる。後日、請求書が自宅に届くのでコンビニなどで後払いする仕組みだ。

 「価格の民主化を実現し、本当に価値のあるサービスが適切な評価を得られるようにする」。ネットプロテクションズのデータサイエンスグループであと値決め主担当を務める専光建志氏はサービス発表会でこう意気込んだ。

 利用者が価格を決められると具体的に何が起こるのか。わかりやすい変化は「利用者の初回利用時のハードルが下がる点」(専光氏)だ。体験型サービスなど利用前に価値の対価が見えにくいサービスは、初回から決められた値段を支払うことに抵抗を感じる利用者も多い。

 「あと値決め」を使うとどうか。例えば、ベアーズの家事代行サービスは税込み1万620円の初回お試しプランを同6300円から、エアークローゼットの洋服レンタルサービスは税別月額9800円の借り放題プランの初月利用料を同4800円から利用できる。いずれも「最低価格」であり、実際は利用した後の満足度に応じて金額が加算される。しかし「使ったことがないものにはじめから1万円払うより、3000円から初められる方が利用しやすい」(専光氏)。

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