「どんなIT資格が仕事の役に立つのか」。ここにきてITエンジニアが取得したいと考える資格に変化が起きている。2018年8月に日経 xTECHが実施したアンケート調査によれば、クラウド関連の認定資格に人気が集まってきた。

 「これから取得したいITベンダーの認定資格」では、「AWS(Amazon Web Services)認定各種」の人気が断トツ。1004人の回答者のうち285人が取得したいと答え、回答率は28.4%に上った。回答者の4人に1人がAWS認定資格を狙うという人気ぶりだ。

 AWSに次ぐ2位は「マイクロソフト クラウド分野」で88人が取得したいと回答。3位は「Google Cloud」で回答者は78人だった。AWS、Microsoft Azure、Google Cloudという世界3大クラウドの活用に乗り出したいという意欲が、日本でも確実に高まってきた。

 クラウド関連資格が人気を集める背景には、日本企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のニーズがある。既存システムをクラウドへ移行したうえで、クラウドに最適化してコスト削減を図る。そこで浮いた費用をDX推進に回そうというシナリオを多くの企業が描いている。

アジャイルやAI関連の資格にも注目

 DX推進では、クラウドだけでなく、アジャイル開発やAI(人工知能)活用なども求められる。こうした「DX銘柄」の認定資格は注目度が高い。AI分野で使われる機会が多いPythonには「Python 3 エンジニア認定試験」があるが、先のアンケート調査で取得意欲の伸び率はAWS認定各種に次ぐ2位だった。アジャイル開発の分野では、38人が「Scrum(認定スクラムマスターなど)」をこれから取得したい資格に挙げた。

 一方で老舗ベンダーのIT資格は、保有者数は多いものの、今後取得したいという回答がクラウド関連に比べて少ない。マイクロソフト、オラクル、シスコシステムズによる、サーバーやデータベース、ネットワーク関連の資格が代表格だ。

 ただし、こうした資格もDX推進プロジェクトで出番がある。新たなサービスやビジネスを生み出すには、既存システムのデータやロジックをうまく使う必要があるからだ。「2025年の崖」で知られる、経済産業省の「DX(デジタル変革)レポート」も、既存システムの適切な刷新がDX実現には欠かせないと指摘する。

 DX推進では、既存システムのモダナイズを進めながら、最新技術の活用に挑む必要がある。幅広いスキルが求められてきた今、ITエンジニアは「いる資格」「いらない資格」をどう捉えているのか。それを知るために、2019年もIT資格に関するアンケートを実施するので、ぜひ協力していただきたい。結果は後日報告する。

「IT資格実態調査」に関するアンケートの回答ページ

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