「RPAを導入する前と後では根性の使い方が変わった。そんな声が業務担当者から出てきたのが印象的だった」。データのコピー・アンド・ペーストといったPCの定型作業をソフトウエアロボット(ソフトロボ)で自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を社内で導入を進めるソフトバンクに取材したところ、こんな話を聞いた。

 こう話していたのは、RPAの社内普及を担当するソフトバンクの小齊平康子プロセスマネジメント本部RPA推進室担当課長だ。ソフトバンクは2017年1月からのPoC(概念実証)を経て、2017年夏から社内で本格展開している。小齊平担当課長は業務担当者向けにRPAの開発マニュアルを整備したり、開発の相談窓口を定期的に設けたりするなどRPA導入支援を手掛ける。

ソフトバンクが定期的に社内に設けているRPA開発の相談窓口の様子
[画像のクリックで拡大表示]

 そうした支援もあって、ソフトバンク社内では現在、300種類のRPA開発プロジェクトが進んでいる。これまでに「Excelファイル内の大量データを業務システムに1件ずつ入力する」といったPC作業を自動化して、現場担当者のPC作業の負担を取り除いている。

かつては大量データ入力に根性を使っていたが…

 冒頭のコメントは、あるプロジェクトで定型的なPC作業の自動化を果たすことができた業務担当者から、小齊平担当課長が直接聞いた言葉だ。RPAを導入する前、業務担当者は大量データの入力作業そのものを終わらせることに根性を使っていた。

 それがRPAを導入した後、根性の使い道は「どこにRPAを適用すれば効率がもっと上がるかを考え、それを実現させること」に変わった。適用を考える対象範囲も、自身の部署内の仕事にとどまらず、関連部署にも広がっているそうだ。

 この話を聞いて記者が思ったのは「RPAを導入すれば、業務担当者が自ら働き方改革を進めるきっかけになる」ということだ。その後、RPAの全社導入に向けて準備を進めるJFEエンジニアリングを取材した時、この考えに確信を持てるようになった。

この先は会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)は12月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら