従来より「最大4割」安いことをうたった携帯電話大手3社の新料金プランが2019年5月中旬までに出そろった。中でも料金メニューを大きく刷新したのがNTTドコモだ。

 2019年6月から提供する新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」は、回線契約とセットにした携帯端末の値引き販売をなくす代わりに、通信料金を従来プランより2割〜4割安く設定した。割引幅が大きいギガライトで割り引きが最大に適用されると月額料金は1980円となり、条件が限定的ながら「最大4割の値下げ」という料金改革の公約を守った。

新料金プランを発表したNTTドコモの吉沢和弘社長
[画像のクリックで拡大表示]

 しかし新料金の陰で、ユーザーに恩恵があった契約メニューがひっそりと消えていた。契約3年目以降の違約金をゼロ円にできる「フリーコース」である。知名度は高くないが、いわゆる「2年縛り」など期間拘束契約の弊害を緩和するべく、「ユーザーに選択肢を与える」ことをアピールする形で2016年6月に導入されたばかりの契約方法だ。

携帯3社、新料金では「解約金ゼロ円」コースを選べず

 フリーコースは、2年縛りと同等の月額料金のまま、2年間の初回契約期間を満了すると9500円の違約金なく途中解約ができるようにしたことに特徴がある。「カケホーダイプラン」「シンプルプラン」などのNTTドコモの現行の料金プランで組み合わせて選択でき、契約の自由度が増す点で明らかにユーザーメリットがあった契約方法だった。

 しかしNTTドコモの新料金プランであるギガホ・ギガライトではフリーコースを提供しない。現行の料金プランは新プランの発売を期に販売を終了するため、2019年6月からは解約金をゼロ円にできる新規の契約方法がなくなる。

 同様の「料金改悪」はKDDIやソフトバンクでも起こっていた。2社ともに3年目以降の解約金が免除される料金プランを2016年6月に投入していたが、その後に加わった主力の新料金プランでは多くの場合で組み合わせ提供をやめているのだ。そもそもKDDIやソフトバンクが提供する「違約金ゼロ円プラン」は支払額の面でほぼ導入メリットがなく、検討に値する契約方法ではなかった。

 各社が投入する新料金プランで通信料金の値下げは進んだ。しかし、利用者には「2年縛り」しか実質的な選択肢がなくなったという点で、期間拘束契約の問題はより悪化している。

この先は会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が2020年1月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら