AI(人工知能)や、ソフトウエアのロボット(ソフトロボ)でPC作業を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)といったデジタル技術を他社に先駆けて導入し、使い倒せば、ユーザー企業はその経験を基に新ビジネスを立ち上げられる。2019年に入ってデジタル技術の活用が進むユーザー企業を取材してこう気づいた。

 きっかけは、三井住友銀行、「フラット35」といった住宅ローンを専門に手掛ける金融機関のアルヒ、保険商品の見直しや新しい保険商品の提案などを手掛ける保険ショップ「保険クリニック」を運営するアイリックコーポレーションへの取材だ。

 3社はいずれもAIやRPAといったデジタル技術を早くから自社の業務に適用して活用のノウハウを蓄積してきた。そのノウハウを糧にAIやRPAの活用を支援する新会社の設立や外販に乗り出している。

1年半でRPAロボ1000体の実績をビジネスに

 三井住友銀行は持ち株会社の三井住友フィナンシャルグループとともに2019年2月、RPAなどの導入を支援する新会社、SMBCバリュークリエーションを設立した。4月から営業を始めている。同行は2017年春から先行して、「行員が新規事業などの付加価値の高い仕事に取り組める時間的な余裕を作る」といった目的で、RPAの社内導入に取り組んできた。

三井住友銀行が設立したRPAなどの導入を支援する新会社「SMBCバリュークリエーション」のホームページ
(出所:SMBCバリュークリエーション)
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 ITコンサルタントなど150人を外部から招き導入を支援する組織を作ったり、行員向けにRPAの研修体制を整えたりする施策を講じた。その結果、開始後1年半で約1000体のソフトロボを動かし、2019年3月までに205万時間のPC作業の自動化を図れた。

 この期間でこれだけの成果を出す企業は世界でもまれだ。他の企業からRPAの導入に関して問い合わせが相次いでいるという。RPAの導入ノウハウについて高いニーズがあることから、その経験を踏まえて新会社を設立した。

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