2019年4月10日、次世代通信規格「5G」の周波数割り当てが決まる予定だ。既に携帯電話事業者からの申請受け付けは終わっている。総務省は、NTTドコモ、KDDI/沖縄セルラー電話、ソフトバンク、楽天モバイルネットワークから申請があったと発表している。

 日本では、5Gに「3.7GHz帯および4.5GHz帯」と「28GHz帯」を割り当てる。通信事業者や通信機器メーカーは5G関連の話題で、3.7GHz帯や4.5GHz帯を含む6GHz帯以下の周波数を「Sub6(サブシックス)」という。そして28GHz帯は、他国で割り当て予定の39GHz帯などと共に「ミリ波」と呼ばれる。

 筆者はこのミリ波に注目している。なぜなら今まで携帯電話に割り当てられたことがない、とんでもなく高い周波数だからだ。

 総務省に聞くと、ミリ波はSub6に比べて電波の直進性が強く、減衰が激しいという。低い周波数に見られる電波が回り込むという特性がなく、屋外から屋内などで壁に浸透しない、いわば通り抜けにくい性質があるという。ずいぶん大きなウイークポイントがあると感じる。

 19年2月にモバイルの展示会「MWC19 Barcelona(MWC19)」を取材した際、5Gの通信装置や基地局を手掛けるベンダーに聞いてみた。フィンランド・ノキア(Nokia)でMobile Networks Head of Cloud RANを務めるマイケル・クレバー氏は、「光と同じようにガラスは通り抜ける。また反射して届くことはある。ただし厚い壁は通り抜けられない」と話す。

 華為技術日本(ファーウェイ・ジャパン)は「電波が飛ばないというよりは、遮られやすいという方が正しい」(キャリアネットワークビジネス事業本部CTOの赤田正雄氏)といい、人体や木があると電波は遮られると説明している。やはり電波の飛びやすさ、届きやすさに関しては厳しいものがありそうだ。

 4Gで主に使われている周波数は5Gよりも低い。最高でも3.5GHz帯だ。最も低い部類に入る700M~900MHz帯は、高い方と比べると電波が届きやすく回り込む性質があり、一昔前はプラチナバンドと呼ばれることもあった。そんなわけで、サービス圏外であることを気にする日本において、ミリ波を5Gに割り当てて大丈夫なのか?それが気になったのだ。

スウェーデンのエリクソンが「MWC19」に出展したミリ波対応の5G無線機。BBU(ベースバンドユニット)と一体化したものもある
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