今やMR(Mixed Reality)用ヘッドマウントディスプレー(HMD)の代名詞になっている米マイクロソフト(Microsoft)の「HoloLens(ホロレンズ)」。その存在を脅かすHMDが、2018年8月に発売となった米マジックリープ(Magic Leap)の「Magic Leap One: Creator Edition」(以下、Magic Leap One)である。

 日本では未発売にもかかわらず、Magic Leap Oneには日本の多くの技術者が関心を寄せる。その技術者の一人が、ホロラボCTO(最高技術責任者)の島田侑治氏。同氏はこれまで、Microsoftのパートナー企業認定制度「Microsoft Mixed Reality Partner Program」を取得したホロラボで、HoloLens向けコンテンツ開発を手掛けてきた。島田氏にHoloLensとの違いやMagic Leap Oneへの期待を聞いた。(聞き手は東 将大=日経 xTECH)


ホロラボCTO(最高技術責任者)の島田侑治氏
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なぜMagic Leap Oneに注目したのか。

 HoloLens向けコンテンツの開発を始める前は、もともとVR(Virtual Reality)コンテンツの開発をしていた。MR(Mixed Reality)コンテンツを開発する際に、VRで実現していたような表現をHoloLensでやろうとすると、性能不足で制限がかかってしまっていた。そこに現れたのが、高負荷のコンテンツにも耐えられるMagic Leap Oneだった。

どこに期待しているのか。

 最も期待する点は、本体の処理性能が高くコンテンツ制作の自由度が高いところである。HoloLensでは、3D(3次元)モデルのポリゴン数やCGエフェクトを減らしたり、データサイズを小さくしたりと、アプリケーションソフトウエア(アプリ)の動作を軽くする必要があった。実際に試してみると、HoloLensでは正常に動作しなかったスマートフォン向けVRコンテンツが、Magic Leap Oneではそのまま実行できた。今後、CGを多用して表現すべき情報量が多いMRコンテンツを普及させるには、デバイスの処理性能の高さがポイントとなる。

現時点で欠点はないのか。

 ある。例えば、眼鏡を着けたままではアイトラッキング機能や長短焦点面の切り替えなどがうまく使用できない点だ。私は眼鏡専門店にMagic Leap Oneを持ち込んで、サイズの合う特注レンズを作ってもらった。今後、Magic Leapが公式に専用の度付きレンズユニットを発売する予定なので、眼鏡使用者でも使いやすくなるはずだ。

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