先端半導体が空前の好景気を迎えそうだ。5G(第5世代移動通信システム)の本格商用化やAI(人工知能)技術の目覚ましい進化によって、大量のデータを集めて蓄え、高速かつ低消費電力で処理するための先端半導体の需要が爆発的に増えるからだ。クラウドのデータセンターやエッジコンピューティングのための高速プロセッサー、センシングの鍵を握る高度なイメージセンサー、大量のデータを蓄えるための大容量・低コストのメモリーに、かつてない商機が訪れる。

 実際、先端半導体の工場投資がここに来て活発化している。「EUV」と呼ぶ製造技術を新規に導入することで、“5G・AI時代”の先端半導体を量産する工場への設備投資だ。極端紫外線(EUV:Extreme UltraViolet)を用いたリソグラフィー技術によって、7nmや5nmといった従来にない微細なパターンをつくる。EUV導入に欠かせない検査装置で独占的なシェアを握るレーザーテック(神奈川県横浜市)で代表取締役社長を務める岡林理氏に、先端半導体の需要動向や投資動向、今後の製造技術の進化などについて聞いた。(聞き手=日経 xTECH編集長 大石 基之、日経 xTECH副編集長 田中 直樹)

EUV技術を導入した先端半導体の工場は、実際に量産レベルで立ち上がっているのか。

レーザーテック 代表取締役社長の岡林理氏
(撮影:加藤 康)
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岡林氏 もう立ち上がっている。7nmプロセスの半導体工場だ。

EUV技術で量産する先端半導体は、どのような用途から使われるのか。メモリー半導体か、それとも高速プロセッサーなどのロジック半導体か。

岡林氏 まずロジック半導体だ。台湾積体電路製造(TSMC)がロジック半導体のファウンドリー工場として、7nmプロセスの量産ラインを既に立ち上げた。韓国サムスン電子(Samsung Electronics)も「自分のほうが先に立ち上げた」と主張しているが、TSMCは5nmプロセスの工場にも現在投資している。これも、ロジック半導体のファウンドリー工場だ。

ロジック半導体に続いてメモリーの製造にEUVが適用されるときは、DRAMの量産に使うのか。それともNANDフラッシュメモリーか。

岡林氏 DRAMだ。NANDフラッシュの量産で具体的にいつからEUVを使うという計画は、今のところ発表されていない。NANDフラッシュは、微細化ではなく、積層化を進めるという技術トレンドだ。

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