日本電産 代表取締役会長であり、永守学園 京都先端科学大学 理事長として大学改革に挑む永守重信氏。なぜ、モーター技術者の育成に向けた「モーター学科」(開設を予定する学科としての正式名称は「機械電気システム工学科」)設立に奮闘し、その次には何を狙っているのか。永守氏に聞いた。(聞き手=日経 xTECH 編集長 大石 基之)

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永守さんの教育における夢は何でしょうか。

 それは起業家を作ることですよ。例えば、米国では10年前には存在しなくて今は売上高が数兆円という会社がいくつもある。一方の日本は相変わらず。この10年間で1兆円企業になった企業は日本電産以外、何社あるのでしょうか。他の国はもっと出てきている。そうでしょう?中国なんてどんどん出てきていますよ。

日本電産 代表取締役会長および永守学園 京都先端科学大学 理事長の永守重信氏
(撮影:大亀 京助)
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 日本の将来を考える上で、今から世界がどう変貌していくのかを見据えなければならない。2050年には世界の人口は100億人、そして500億台の人間型ロボットが働いている。工場は全部無人化する。そうなると「単純作業者はどうすればいいのか」という話になりますよね。だからこういう世界が来るのであれば、例えば生産設備を自動化する機械を開発するような仕事が必要になる。つまり「専門をもっと深く掘れ」ということです。

 すると、英語への即時通訳だってスマホでできますよと言う人もいる。でもね、その翻訳で感情は出せるのかと。確かに「京都に行きたい」ですとか、道を尋ねるような文章は訳せるでしょう。だからといって、例えば激怒して話すような言葉、これを翻訳できるのでしょうか。人間としては普通の行動ですが、人工知能(AI)でも翻訳するのは不可能ですよ。

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