冨山道雄は小型SUV(スポーツ多目的車)「CX-3」の主査に就く前に、小型車の「デミオ」と「ベリーサ」(2015年12月に販売終了)の主査を務めていた。そのときに、いくつかの失敗をしたと打ち明ける。

 新型車の開発では、非常に大きなリソース(ヒト・モノ・カネ)を動かします。その舵取りを誤ると、大きな損失を招いてしまいます。過去にデミオやベリーサの主査を務めていたときには、メンバーを混乱させる“失敗”をしてしまいました。

 具体的には、商品仕様の決定が遅れたり、途中で機能の採用を中止したりするなど、関係者に迷惑をかけました。社内から批判を受けて、落ち込むこともありました。

冨山道雄氏
マツダ 商品本部 主査(写真:上内かなえ)
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過去の失敗を教訓にする

 その経験から冨山は、新型車の開発やその後の改良を成功させるポイントとして、「途中で“はしご”を外さないこと(最後までぶれないこと)」「後ろから撃たないこと(仲間を裏切らないこと)」の2点を挙げる。

 デミオやベリーサの失敗を繰り返さないために、CX-3の開発ではぶれのないプロジェクト運営を心がけました。また、プロジェクトチームを代表するものとして、「はしごは外さないこと」「後ろから撃たないこと」を心掛けました。

 失敗や間違いをしようと思って取り組んでいるメンバーはいません。それでも不幸にも、ミスや問題が発生することはあります。そのときには、全社が一丸となってカバーする「ベクトル」を作り出すことが重要です。ミスや問題を解決して一歩でも先に早く進み出すことは、当社のような規模の小さな会社が競争力を維持する上で大切なことです。

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