米ピーティーシー(PTC)が拡張現実(AR)技術で事業拡大を狙っている。同社はCADソフト「Creo」やPLMソフト「Windchill」で知られる。一方、近年はARツール「Vuforia(ビューフォリア)」にも力を注ぐ。Vuforiaは現在、同社のソフトウエア販売のうち約7%を占める。同社はAR技術について、CADやPLM、IoT(Internet of Things)で扱うデータを人に届ける出口、と位置付ける。AR事業の見通しについて、PTC Executive Vice President AR担当のMike Campbell氏が語った。(聞き手は斉藤 壮司=日経 xTECH/日経ものづくり)

米PTCのMike Campbell氏
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AR事業の業績を教えて欲しい。

 AR事業は好調だ。売り上げは200万米ドル(2億1600万円、1米ドル=108円換算)から3000万米ドル(3億2400万円)に成長している。成長率は年率80%で、今後も2桁後半を狙いたい。

 Vuforiaは2015年に米クアルコム(Qualcomm)の子会社から買収した事業だ。PTCの事業のうち、ARとIoTは1/3を占めるようになった。CADやPLMと組み合わせることで、Vuforiaは「デジタルスレッド」を実現できる。他社と差異化できる理由だ。

ARの投資効果をどう定義すればよいか。

 より導入効果があるのは、「サービス」「製造」「訓練」の分野だ。「生産性」「品質」「安全性」の向上を見込める。ARを使えば、製品の廃棄品や手戻りを減らせる。導入企業の従業員は、規制を順守し、正しい方法で作業できる。

今後、Vuforiaをどのように機能強化していくか。

 コンピュータービジョンの性能を向上してサービスを堅固にしていく。ユーザーの使いやすさも追求したい。

 2019年6月、オランダのARシステム開発会社TWINKLSの買収を発表した。TWINKLSは30人ほどのチームで、ARシステムを10年以上開発してきた。例えば、スウェーデン発の家具大手イケア(IKEA)のスマートフォンアプリ「IKEA Place」を開発した。TWINKLSがPTCに加わることで、Vuforiaの提供価値は高まる。

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