GEヘルスケアは、AIを活用した製品やサービスの総合的なブランド「Edison」(エジソン)を立ち上げた。「Edisonプラットフォーム」を使用してアプリケーションや機器を開発している。Edisonのブランディングを担当するGEヘルスケア デジタル部門のVice PresidentでChief Marketing OfficerのDavid Seda氏が、報道機関向けの説明会でEdisonについて語った。

GE Healthcare Healthcare DigitalのVice PresidentでChief Marketing OfficerのDavid Seda氏(撮影:日経 xTECH)
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 我々は多様なフォーマットの画像データを、ユーザーのプライバシーを守りながらEdisonプラットフォームに集めています。そうしたデータをAIに学習させてアプリケーションや機器を開発しています。その成果の1つが、ディープラーニング(深層学習)を活用したCT画像再構成アルゴリズム「TrueFidelity」です(関連記事)。空間分解能や画質を維持しながら、高いレベルでのノイズ低減を実現しました。

 今後はAIを診断や治療、モニタリングなど全体のケアパスで活用できるように開発していく考えです。例えば診断の領域では、既に肺の病気である「気胸」の判定ができる技術を開発し、米食品医薬品局(FDA)の認可を待っている段階です。

 ただし我々は医療機器を提供しているサプライヤーに過ぎません。AIをどのように活用するかは、医師などが適切に判断することになると考えています。AIが医師より先に診断を決めるべきではないと思っている医療従事者も多くいるでしょう。

 AIの活用には患者の理解も欠かせません。皆さんが患者だった場合に、現時点でAIのみが下した診断を受け入れることができるでしょうか。医師の意見も聞きたいと考える人がいるかもしれません。

 一方で新興国では放射線科医の数は非常に限られており、AIだけが唯一の手段になる場合も想定されます。選択肢がAIの診断だけしかなかった場合にどうすべきかは難しい問題です。特定の病変検出においてはAIの診断の方が医師の診断よりも正確だというデータも紹介されるようになっており、我々も議論の行方を注視していく必要があります。

 規制当局がAIに対して保守的だという意見もありますが、そうは思いません。規制当局には患者を守る責任があります。課題は技術の進化に追随することであり、我々は技術の理解を手助けする役割を担います。