世界中で社会現象を巻き起こす大ヒットとなったスマホゲーム「ポケモンGO」。利用したかどうかはさておき、ポケモンGOを知らない読者は少ないことだろう。全世界で8億ダウンロードを達成した革新的なサービスは、どのようにして生まれたのか。その源泉はどこにあるのか。ポケモンGOの開発元である米ナイアンティックの創業者であるジョン・ハンケCEO(最高経営責任者)に聞いた。

(聞き手は戸川 尚樹=日経 xTECH IT 編集長、編集は矢口 竜太郎=日経 xTECH)

AR(拡張現実)を駆使したスマホゲーム「ポケモンGO」は世界中のユーザーをとりこにしました。待ち望まれている最新作の開発状況や経営の状況について教えてください。

 ファンタジー小説『ハリー・ポッター』をテーマにした新作のゲーム「Harry Potter:Wizards Unite」を開発している最中です。世界で大人気のコンテンツですので、大変興奮しています。

米ナイアンティック CEO ジョン・ハンケ氏
1994年に米国政府機関を退職し、カリフォルニア大学バークレー校でMBA(経営学修士)を取得。2000年に米キーホールを創業。「Google Earth」の前身となる地図情報サービスを開発。2004年にキーホールが米グーグルに買収されたのを機に、「Google Maps」や「Google Earth」などを手掛ける同社地図部門の責任者を務めた。2011年、グーグルの社内ベンチャーとしてナイアンティックを設立。2015年に独立し、現職。同社が開発・運営しているスマホゲーム「ポケモンGO」は全世界で8億ダウンロードを記録し、社会現象になった。(撮影:陶山 勉、以下同じ)
[画像のクリックで拡大表示]

 ハリー・ポッターだけではありません。ポケモンGOについては、登場するポケモンの種類を追加するなど順次、改良しています。さらに、ポケモンGOのベースであるスマホゲーム「Ingress(イングレス)」のアップデート版「Ingress Prime」を、2018年上半期にリリースする予定です。

 財務面の動きとして大きいのは、2017年11月に2億ドル(約220億円)の資金を調達したことです。中国ポータルサイト大手の網易(ネットイース)などに投資してもらいました。調達した資金は、様々なアプリケーションを動かすための基盤システムを開発するために使います。さらにナイアンティックとしては2018年内にも、中国市場に進出したいと考えています。

ナイアンティックはイノベーティブな会社だと言われていますが、その源泉はどこにあるのでしょうか。

 難しい質問です。答えになるかどうかはさておき、我々が掲げているミッションに大きく関係する問いかけだと思います。

 ナイアンティックが掲げている使命は、「より多くの人が外出してつながり、新しい発見をして、世界の美しさに気付いてもらう」ということです。この使命に向かって活動していけば、より良い社会づくりに貢献できると信じています。

 我々は「イノベーションを起こしたい」ということよりも、「良いプロダクトを作りたい」とか「ポジティブなインパクトを社会に与えたい」ということに専念しています。こうした姿勢でプロダクトを作り続けている結果として、革新性のある会社だと評価されているのかもしれません。

この先は有料会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は申し込み初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら