「クルマは関係ないと思っていたあなた、TOYOTAへようこそ」。

 トヨタ自動車がAI人材の大量獲得へ、なりふり構わず攻めている。自動運転、AI、コネクテッドカーの開発に必要な人材を集めるため、これまで自動車と接点がなかった技術者を含む幅広い人材をターゲットにしたネット広告を大量に投下。自社の採用サイトへ誘導している。

トヨタ自動車が掲示するネット広告
(出所:ヤフー)
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ネット広告からリンクされたトヨタ自動車の採用サイト
(出所:トヨタ自動車)
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 同社は2017年には南武線沿線に「シリコンバレーより南武線エリアのエンジニアが欲しい」と書いた広告を、六本木駅構内に「南武線での求人広告の次は、六本木ヒルズだと思いました」と書いた広告をそれぞれ掲示した。

 トヨタ広報は一連の広告について「沿線にある企業の従業員からの応募を期待している」と説明する。同社は具体的な企業名については回答していないが、六本木駅周辺にオフィスを構えるのは米グーグルや米アップルの日本法人、メルカリ、グリーなどのIT企業。南武線の沿線は富士通やNEC、キヤノン、東芝などが拠点を持つ。

 トヨタが狙うのはAI人材の獲得だ。自動運転に不可欠な画像認識や行動予測の技術者、コネクテッドカーによって生成されるIoT(インターネット・オブ・シングズ)データを使った機械学習に長けた人材などである。同社の採用サイトには、以下のような職種の求人が並ぶ。

  • 自動運転技術の研究(知能化技術)
  • 自動運転・先進安全システムの先行・製品開発
  • 自動運転・先進安全システムソフトウェアの開発
  • 人工知能技術を活用したパートナーシステムの開発 (音声対話システム、自動運転技術、ヒューマンセンシング技術、 コネクティッドカー、ビッグデータ)
  • 自動運転電子システムの開発

 トヨタはAIなどの先端技術に強い技術者の獲得に向けてアピールする広告を打ち出し、業種をまたいだ争奪戦ののろしを上げた格好だ。トヨタの先進技術開発カンパニーの鯉渕健常務理事は採用サイトで、自動運転やコネクテッドカー、AIの技術者は「何人でも欲しいというのが実情」と意欲を見せる。

AIのトップ級開発者から実装・企画担当者まで

 同社はトップ人材を獲得するため、世界で攻勢をかける。同社が2016年1月、米シリコンバレーに開設したAIの研究開発拠点Toyota Research Institute(TRI)でCTO(最高技術責任者)を務めるジェームス・カフナー氏は、グーグルでロボティクス部門長を務めていた人物だ。

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