パナソニックは2022年までにAI人材を1000人に増やす計画を明らかにしている。同社のAI人材は2017年11月時点で約150人。5年をめどに約7倍に増やす計算だ。

 IT専業ではない日本企業の中で、これほどの規模でAI人材を求める企業は珍しい。日経コンピュータが製造業や金融機関などユーザー企業を中心に実施したアンケート調査によれば、大手企業が今後確保を目指すAI人材の数は数人~数十人ほどにとどまる。2018年に創業100年を迎えるパナソニックは今、ヤフーなどIT専業と同規模のAI人材を集めることで、製造業の枠を超えたITサービス企業へと脱皮を図ろうとしている。

 AI人材の確保に向けた戦略の中核を担うのが、2017年4月1日に新設した本社直轄の「ビジネスイノベーション本部」だ。それぞれの社内カンパニーの事業部でAI人材が活躍できるように先導役を務める。米シリコンバレーの流儀を取り入れたイノベーション文化も積極的に取り入れる。

登録者800人以上のeラーニング

 AI人材を確保する施策は内部での「育成」と外部からの「獲得」の両輪だ。育成と獲得にはそれぞれ異なるメリットがある。まず育成の施策を見ていこう。メリットは、育成対象の技術者が自社の主力製品やサービスについて知識と経験を持っている点。製品やサービスにAI 技術を組み込む際のハードルが低くなる。講習などを通じて計画的に人員を確保できる。

 「AIの研究者というよりはAIを使いこなせる人材を重点的に育てる」と、パナソニック AIソリューションセンターの九津見洋所長は話す。最新のAIの技術やツールを事業や製品に導入して課題を解決できる人材だ。

 社内育成に向け、パナソニックは2016年4月からAI人材の育成プログラムを整備し、社内のソフトウエア技術者を中心に受講させている。

パナソニックのAI人材育成プログラム
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