森信親氏が金融庁長官に就任し、異例の3年目を迎えた。同氏による金融行政改革の総仕上げとも言えるタイミングで発表した平成29年事務年度版の金融行政方針で、メガバンクと地銀のそれぞれに経営の合理化を強く求めた点は見逃せない。

「将来の課題を認識できていない経営者が存在する」

 これまでとは違うグローバル基準の競争軸で戦わなければならないメガバンクと地銀に対し、それぞれの立場で経営を健全化せよというのが金融庁のメッセージだ。3メガバンクについては、資本効率を重視して業務の選択と集中が適切に実行できるガバナンスが必要だと説く。

金融庁は、平成29年事務年度版の金融行政方針で、メガバンクと地銀のそれぞれに経営の合理化を強く求めている
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 一方、地銀に対しては、「将来の課題を認識できていない経営者が存在する」と厳しい視線を向ける。そこで今後は、顧客本位の立場で業務を運営しているかを定量的に見る新指標で地銀を評価するという。こうした難題を突きつけられた地銀の一部は、体力増強を目論ん で経営統合に動く。

 ただ公正取引委員会の審査が長引き、思うようにコマを進められていない。長崎県最大の十八銀行と、傘下に同県の親和銀行を抱えるふくおかフィナンシャルグループ(FG)は2017年7月末に経営統合を無期延期した。新潟県でも、第四銀行と北越銀行が2017年10月、2018年4月の経営統合を半年延期すると発表している。

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