飲料缶やハードディスク、サッシ、新幹線の車両など、日常生活のあらゆる場面で使われているアルミニウム。軽い、さびない、リサイクルに適する(再生に必要なエネルギーは原料から製造する際の3%ほど)といった特性を持つ。

 アルミニウムの元素が発見されたのは1807年。鉄と比べて歴史は浅いが、さまざまな業界がアルミの特性に目を付け、200年の間で急速に普及した。金属材料では、鉄に次いで2番目の需要量を誇る。

 分野別の需要では、輸送業の次に多いのが建設業だ(2015年度、図1)。サッシやカーテンウオールなど建材の占める割合が高い一方で、土木分野でも2000年代から、軽量や耐食性といった特長を生かして、橋の歩道部の拡幅や跨線橋などで採用が進んだ。近年では防護柵や水門などの需要も伸びている。

図1 日本のアルミ需要の推移と建設関係の主なトピック
(出所:日本アルミニウム協会、大倉一郎・大阪大学大学院准教授)
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 近年、注目を集めているのが、緊急仮設橋への適用だ。一刻も早い架橋が望まれる災害時に、人または汎用的な重機で簡単に取り扱えるアルミは、魅力的な素材だ。国土交通省近畿地方整備局は15年3月、床版材にアルミニウムを適用した60m級の橋で試験施工を実施。桁材は鋼製だったが、3日以内で架設できた。

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