「建築単価ウオッチ」は、5月調査の結果をお伝えする。鉄骨造(S造)事務所は、プライスとコストがともに横ばいとなった。どちらも横ばいだったのは2017年7月以来10カ月振りとなる。S造の主要資材であるH形鋼の取引価格は、4月に続いて主要3都市ともそろって横ばいとなり、H形鋼の価格上昇が一息ついたようだ。

 東京圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)における5月の鉄骨造(S造)事務所の総工事費単価のプライス推計値は、中央値に相当する中位(50%値)が1m2当たり41万5000円(最新2カ月分は暫定値)で、前月から横ばいとなった。前年同月比では14.9%上昇した。

 同様に、四分位で高位(75%値)のプライス推計値は前月から横ばいの49万円。前年同月比5.1%上昇となった。低位(25%値)は前月から横ばいの31万円。前年同月比11.7%の上昇だった。

横軸は調査時期。金額は消費税を除く。各位置の値は特定の事例が示す単価であり、各調査年の事例とは同一ではないので留意されたい(資料:建設物価調査会)
[画像のクリックで拡大表示]
データの見方

建設物価調査会の契約価格情報「JBCI」のデータから作成した総工事費単価のプライス推計値。東京圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)で建設された事務所(一般事務所、貸事務所、複合事務所)について過去の契約価格データをベースに、建築費指数(工事原価)を用いて補正したもの。実際の契約価格は、建物の規模や施工条件、設計内容、グレードなど様々な要因によって変動するので、四分位で中央値に相当する中位(50%値)のほか、高位(75%値)と低位(25%値)のデータを提供する。契約価格の調査は年単位で行われ翌年4月に集計結果が得られることから、17年調査の結果を18年4月から19年3月まで推計の基本情報として用いている。3月と4月ではベースとなる母集団が異なるため、値の差が大きく生じる場合がある。最新2カ月分のプライス推計値は暫定値。詳細は建設物価調査会のウェブサイト

 5月のS造事務所の工事原価指数(05年=100)は、前月から横ばいで、前年同月比では2.9%上昇した。前月比については、鉄筋や木工などの工事費や資材費の上昇があったが、大きな変動はなかった。専門工事別にみると、躯体が0.1%上昇した。

 前年同月比については、鋼材、鉄筋、電線ケーブル、軽鉄軸組、電気機器などの工事費や資材費の上昇が影響している。専門工事別では、躯体が8.1%上昇と大きく変動した。このほか、電気が2.2%上昇、空調が0.8%上昇、衛生が0.6%上昇であった。

横軸は調査時期(資料:建設物価調査会)
[画像のクリックで拡大表示]
データの見方

基準年の05年を100とする指数で、S造事務所の各種工事のコストを表したもの。工事原価とその主な内訳となる躯体、仕上げ、電気、衛生、空調の工事の指数を示している。工事原価は総工事費から一般管理費を除いたもので、プライスに影響を与える利益などを含まない。建設物価調査会が作成している建築費指数に基づく。最新2カ月分のプライス推計値は暫定値。詳細は建設物価調査会のウェブサイト

この先は有料会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は申し込み初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら