AIやロボット活用で事務を改善

 調査結果を集計したところ、受注者から最も評価が高かった発注機関は、国土交通省北海道開発局となりました。点数は100点満点中77.8点。5つの評価軸ともバランスよく、高い評価を得ています。これに首都高速道路会社、国交省東北地方整備局が続きました。

 評価が高い発注者は、「今後も一緒に仕事をしたい」と受注者から評価される度合いも高くなっています。逆に点数の低い発注機関は、「今後も一緒に仕事をしたい」と考える受注者が少なくなっています。工事量や業務量が多い状況下で、受注者が仕事の選別を進めれば、こうした発注機関は事業の実施が困難になる事態を招くかもしれません。

 特集では、優れた評価の発注機関の取り組みを紹介するだけでなく、受発注者間と実のある議論ができるような時間を生み出すテクノロジーを、発注者が導入する事例も紹介しています。積算とAI(人工知能)の組み合わせや契約とロボットの組み合わせなど、行政運営でヒントになる取り組みを詳しく報じました。ぜひ特集記事でご確認ください。

 8月12日号では、「『技術タマゴ』のかえし方」と題するトピックス記事も用意しました。地方の企業が施工用の安価なロボットを開発した事例や、これまでの常識を覆す発想で薬液注入工法の技術開発をなし遂げた事例などを紹介しています。

 記事で紹介した各ケースに共通するのは、ニーズの掘り起こしからその実現までの過程が示唆に富む点です。生産性向上や国土強靱化などの取り組みを念頭に置いた技術開発が活発になっている今こそ、参考になる記事かと思います。

 表紙を飾っているのは2018年9月に襲来した台風で、大規模な浸水被害を受けた関西国際空港の護岸かさ上げ工事です。8月12日号のズームアップ「4kmの護岸を1.7m上げて越波防ぐ」で、豊富な写真とともに詳しく報じています。こちらもご確認いただければ幸いです。

日経コンストラクション2019年8月12日号の表紙(資料:日経コンストラクション)
[画像のクリックで拡大表示]
出典:日経コンストラクション、2019年8月12日号
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。